子どもの食育は、
体に良い「食」を学び、
選ぶ力を「育てる」こと
草食動物はすり潰す歯で野菜を食べることができますが、肉などを噛み切ることができません。かたや肉食動物は、噛み切る歯の形で肉や骨までを噛み切る強い歯を持っていますが野菜などをすり潰すことができません。
ヒトの歯は、雑食型といわれており、前歯で肉や野菜を噛みきることが、奥歯ではすり潰すことができる形になっていますが、歯にはそれぞれの役割があります。
顎を動かして噛むことで唾液が出てきます。
唾液に含まれるミネラルが歯を丈夫する役割を担っています。また、良く噛むことと頭部の血流が良くなり脳の働きを活発にすることもわかっています。
噛むときは色々な食べ物を偏りなくすべての歯を使って食べることを心がけましょう!
【はじめの1000日】という標語があります。これはおなかの中にいる270日と2歳のお誕生日までの期間(365日×2年)を合計すると1000日になるのです。はじめの1000日は生涯の健康に大きく影響する期間です。
ミルクから離乳食に移行する時期は、赤ちゃんが初めて食べ物を受け入れる大切な時期です。
食べ物の硬さや大きさ、とろみなどの食べ物の工夫も必要ですが、スプーンの形や大きさ、食べる時の姿勢なども呑み込むときに影響がでてきます。スプーンでご飯をあげる際も自分で食べ物をとりこむ【捕食】を意識すると良いとされています。
お子さんがご自身で手づかみ食べをするようになってきますが、手づかみ食べはお子さんの脳や体、こころの発達にとても大切な行動と言われています。
「食の体験を深め、食の世界を広げよう」
厚生労働省の【食から始める健やかガイド】より抜粋
○ 1日3回の食事や間食のリズムがもてる
○ 食事のバランスや適量がわかる
○ 家族や仲間と一緒に食事作りや準備を楽しむ
○ 自然と食べ物とのかかわり、地域と食べ物との関わりに関心をもつ
○ 自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる
食育についてのお話は、当院でも施術中にお話しさせていただきますが、さらに詳しい内容を聞きになりたい方は、イベントやセミナーを開催・ご紹介しております。ご興味のある方は、当院スタッフへお声がけください。
お口の役割は食べ物を噛んだり潰したりするだけでなく、言葉を発したり呼吸をしたりと様々です。
以前に比べて、お子さんのむし歯は減りました。しかし近年、お子さんのお口の中の問題点は【噛みきりにくい】【飲み込みにくい】【言葉が明瞭でない】【いつも口が開いている(おくちポカン)】など、むし歯よりも食事や生活中にお困りになることが多いと言われております。
この問題の解決法の一つとして、日々の食事の時から良く噛んで食べ、お口周りの筋肉や舌の発達を促す方法があります。子どもは歯も小さく歯の本数も少ないです。そのため、大人と比べて食べ物を噛み切る能力が低いのですが、安易に食べ物を細かく刻んだり、ミンチにすることはよい食事ではありません。一口量を調節しながら、ゆっくりよく噛んで食事をする方法を考える必要があります。
日々の食事から、お子様の健康のサポートを一緒に行いましょう!
青年~壮年期は食べるものや
環境を考え、バランスよく
食べるようにしましょう。
家族や友人と食べたり、1人で食器にこだわったり、好きな音楽を聴きながら食べたりするなど精神的に満たされた状態で食事をすることが、きちんと食べるということに繋がります。
人は噛めるか噛めないかによって、自然と食べやすい食材を選び、調理法を変えています。国の統計では、歯が少なくなるほど野菜類や肉・魚を食べる頻度が減り、逆にごはんやパンを食べる頻度が上がることが明らかにになっています。柔らかい食べ物ばかり食べるようになると、噛む回数が減ってしまうので唾液の分泌量が減少したり、お口周りの筋肉が衰退しオーラルフレイルと呼ばれる滑舌や食の機能が機能低下してしまう状態になってしまいます。
同じメニューでも、切り方や火の通し具合を少し控えめにする(例:スライスで切っていた野菜を乱切りにする、長時間煮込んでいたものをさっと短時間炒める調理方法に変えるなど、)積極的に噛む回数を増やすような調理方法にすることにより、お口の機能低下を防ぎましょう!
食事の時は楽しく食べることを心がけましょう
ひとりで食事(孤食)をしたり、自分の好きなものだけを食べる(個食)が多いと食事の楽しみは半減してしまいます。家族や友人と一緒に食事をするように心がけましょう。1人でも楽しく食べることができたら大丈夫です。